天の川と七夕
作者:佚名 文章来源:本站原创 更新时间:2018/8/4
むかしむかし、あるところに、
一人の
貧しい
若者がいました。
若者の
仕事は、
年を
取った
牛の
世話です。
そのため
人々は、
若者の
事を
牽牛 と呼 びました。
牽牛とは、
牛引 きという
意味です。
ある
日の
事、
一匹の
牛が
主人の
牽牛に
言いました。
「ご
主人さま、
南の
川に
行ってごらんなさい。
美しい
天女たちが
水浴びをしていますよ。もし、
天女をお
嫁さんにしたかったら、
天女の
羽衣(はごろも)を
一枚取り
上げるのです」
「
天女がお
嫁さんか。いいな」
そこで
牽牛が
南の
川に
行ってみると、
確かに
七人の
天女たちが
楽しそうに
水浴びをしていました。
牽牛はそっと
岸に
忍び寄ると、
脱ぎ捨てられていた
羽衣に
手を
伸ばしました。
しかしそれに
気がついた
天女たちは、あわてて
自分の
羽衣をつかむと、ひらりひらりと
天に
舞い上がってしまったのです。
それでも
牽牛は、
何とか
一枚の
羽衣を
手に
入れる
事が
出来ました。
そして
羽衣を
取られて
天に
帰る
事が
出来なくなった
一人の
天女が、
泣く泣く
牽牛のお
嫁さんになったのです。
この
天女の
名前は、
織姫と
言います。
さて、それからほどなくして、
牽牛に
天女の
事を
教えてくれた
牛が
重い
病気にかかりました。
牛は、
牽牛に
言いました。
「わたしが
死んだら、わたしの
皮をはいで
金の
粉をつめてお
持ちなさい。それと
一緒に、この
鼻輪もお
持ちなさい。そうすれば、きっと
助けになるでしょう」
やがて
牛が
死ぬと、
牽牛は
言われた
通りにしました。
それから、
三年の
月日が
流れました。
織姫は
牽牛との
間に、
男の子と
女の子を
一人ずつ
産みました。
二人の
子どもの
母親になった
織姫ですが、
織姫は
一日たりとも
天の
事を
忘れた
事はありません。
織姫は
牽牛の
顔色を
見ては、
「わたしの
羽衣は、どこにあるのですか?」
と、
何度も
何度も
尋ねました。
しかし
牽牛はいつも、
「さあ、どこにあるか
忘れたよ」
と、
言うばかりです。
でもとうとう、
織姫は
酒に
酔って
機嫌の
良い
牽牛から、
羽衣を
隠してある
場所を
聞き出したのです。
「しまった!」
ふと
我に
返った
牽牛は、あわてて
織姫を
引き止めようとしたのですが、その
時にはもう、
織姫は
衣をまとって
天に
舞い上がった
後でした。
「
頼む、
行かないでくれ!」
牽牛は
二人の
子どもを
両わきにかかえると、
織姫を
追ってふわりと
空に
飛び上がりました。
実は
持っていた
牛の
皮の
力で、
牽牛は
空を
飛ぶ
事が
出来たのです。
織姫は
牽牛の
姿を
見ると、かんざしを
抜いて
天に
長い
線を
書きました。
すると
線はみるみる
広がって、
流れの
早い
川になりました。
そこで
牽牛は
牛の
皮につめた
金の
粉を
川にまいて、
金の
砂地の
道を
作りました。
そして
牽牛がなおも
追いかけて
行くと、
織姫はまた
線を
引きました。
今度の
線は、
大きな
天の川になりました。
金の
粉を
使い果たした
牽牛には、もうどうする
事も
出来ません。
「ちくしょう!」
怒った
牽牛は、
肩にかけた
鼻輪を
向こう岸に
投げました。
すると
織姫も、
「
何をするのよ!」
と、はたおりのおさを
向こう岸に
投げ
返しました。
「
二人とも、やめなさい」
ふいに、まっ
白いひげの
神さまが
現れて
言いました。
「
天の
世界でけんかをするとは
何事です!
二人とも、
今すぐ
仲直りをしなさい」
神さまの
命令では、
仕方ありません。
牽牛と
織姫は、しぶしぶ
言いました。
「では、わたしたちは
一年に
一度だけ、
会う
事にします」
こうして
二人は
七の
月の
七の
日に、
天の川で
会う
約束をしたのです。
それが、
七月七日の
七夕です。
天の川を
見ると、
牽牛と
織姫の
星のそばには
小さな
星が
二つ
見えますが、それは
夫婦げんかをした
時に
投げ合った、
鼻輪とおさと
言われています。
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